右京区 I様邸にてカラーベスト屋根をカバー工法で葺き替え工事をさせていただきました。
経年劣化に加え、去年の台風の被害もありました。
屋根材はアイジー工業スーパーガルテクト(断熱材付軽量金属瓦)を採用させていただきました。
この金属屋根材は陶器瓦の約1/10と言う軽量が特徴となっております。
またハゼ嵌合式と言う、大変風や地震に強い葺き方で施工します。
後カバー工法なので既存屋根材は撤去しません。
平成12年頃までのカラーベスト屋根材はアスベストを含有しており、現在葺き替え等 修繕を要する年代に建てられた家屋のカラーベスト屋根のその殆どがこれに該当するからです。
アスベスト含有品は処分費が高額になる上、撤去費用も掛かり工期も長くなります。
また金属瓦は非常に軽量なため、重ねて葺いても建物の躯体に負担を掛ける事がありません。
この様な理由により、当社ではカバー工法による葺き替えをお薦めさせていただいております。
before after
before after
before after
写真① 写真②
写真①②
重ね葺きカバー工法と言えど、既存棟包みや水切などは次の屋根材の施工に対して障害になる為、撤去します。
またI様邸におきましては、両隣様の壁からI様邸の壁までが数cm程しかスペースが無く、その隙間に雨水が入らない様に水切が設置してあります。
法改正前の3階建て住宅の場合、目一杯敷地内に建てたため隣家との壁のスペースが殆ど無いと言ったケースが非常に多く見られます。
そのため、新築時の外壁工事において外壁サイディング(主に金属サイディング)を施工する際建物の中から貼っていく事になります。
本来スペースがあれば、外壁サイディング貼りは建物に向かって外側から貼っていきます。
そして貼り上げた後は雨除けカバーの取り付けやジョイント部やサッシ窓廻りの開口部のシーリング打設を外部から施します。
この様に建物の中から貼っていく事を内貼りと呼んでいます。
勿論施工出来る訳ですが、ここで少し問題が発生する事があります。
サイディング材を貼った後のジョイント部への雨除けカバーの取り付けやシーリング打設が困難となります。
内貼りは貼り上がった後は手も差し込めないため、雨仕舞いが出来ません。
また壁なので窓が設置されます。
例えお隣と数cmしか離れて無くとも、採光のためサッシ窓が設置された場合サイディングに開口部が発生します。
この際に雨仕舞いのシーリング打設が困難となるため、施工されず屋根上での水切設置で済ましてしまう事が多くなっていました。
この様な理由により、隣接する壁同士が屋根上での水切りにより塞がれて、雨漏りを防ぐ構造となっております。
ただし、ここから雨水が侵入すると2次防水(防水シート等)が施工なされていないケースが多いため雨漏りが発生するリスクが非常に高いと言えます。
写真③ 写真④
写真③④
既存の屋根に防水シート ゴムアスファルトルーフィングを敷いていきます。
2次防水と言われる防水層で、万が一屋根材より屋根の内部に水が侵入してもここで食い止めます。
写真⑤
写真⑤
防水シートを敷いた後は、役物と呼ばれる各部所に必要な部材を取り付け屋根材を貼っていきます。
写真⑥ 写真⑦
写真⑧
写真⑥⑦⑧
換気棟を取り付けます。
これは棟の頂上部に開口を設け、自然換気により屋根裏の換気を行うシステムです。
換気扇などの強制換気と違い、屋根に開口を設けるだけで夏場の室温の抑制を図れます。
効果につきましては一概には言えませんが、施工後一夏を経てアンケート調査を実施したところ、殆どの方が大なり小なりの効果が有ったとの回答を得られました。
これは建物の配置や周りの環境や住宅自体の性能に左右されますが、数万円の投資で室温の抑制になれば、光熱費などのランニングコスト抑制に繋がり、長期的にお得になると考えております。
当社ではカバー工法のみならず通常の葺き替えにおきましても設置をお薦め致しております。
写真⑨ 写真⑩
写真⑪ 写真⑫
写真⑬ 写真⑭
写真⑮
写真⑨~⑮
こちらが施工完了の写真となります。
写真撮影後 水拭きで足跡を除去してお引き渡しさせていただきました。
I様 この度は工事をご依頼いただき誠にありがとうございました。