南区にお住まいのU様より、カラーベスト屋根カバー工法による屋根葺替え工事のご依頼を受け、施工させていただきました。
屋根材はアイジー工業スーパーガルテクトSシェイドブルーを採用しました。
深みのある綺麗な青で、外壁の色と見事にマッチングしました。
before after
写真① 写真② 写真③
写真①②③
葺替え前の写真です。
屋根の勾配は6/10と急な傾斜になっております。
この傾斜が7/10となりますと立っている事が出来ません。
屋根足場が必要となります。
この屋根に葺かれている屋根材はカラーベストと呼ばれており、固有の商品名です。
正式名称は薄物化粧スレート瓦といいますが、過去には複数のメーカーがこれを生産しておりました。
現在はケイミュー株式会社のみが生産販売しております。
シェア独占率が高かったため、類似品も含めて幅広くカラーベストと呼ばれるようになりました。
この屋根材は経年劣化してくると表面が風化して粉がふいたような状態になり屋根に上がろうにも滑って歩けなくなります。
ここまでくると葺替えか屋根塗装と言ったメンテナンスが必要となります。
こちらの屋根は風化が始まる一歩手前と言ったところでした。
写真④ 写真⑤
写真④⑤
既存の屋根材に直接ゴムアスファルトルーフィングを張ります。
下葺き材といって防水シートの役割を果たします。
これがカバー工法の最大の特徴で、既存屋根材の廃棄処分費を削減したり解体に伴う工期を短縮したり出来ます。
防水シートを張った後はこの上に直接屋根材を葺いていきます。
写真⑥ 写真⑦
写真⑥⑦
こちらは棟換気を取り付けるための開口です。
弊社では屋根の葺替え工事の際に住宅性能を高める意味でリノベーションとして棟換気の導入をお勧めしております。
以前に屋根工事をさせていただいたお客様より別のリフォーム工事等のご相談をお受けしたときなど、棟換気導入後の体感的な効果などをお尋ねする事がありますが、概ねのお客様に効果を実感していただいております。
低費用で費用対効果が高いと思いますので、葺替え工事の際は是非ご検討ください。
写真⑧ 写真⑨
写真⑧⑨
開口部に板金水切りを取り付けます。
万が一の屋根材からの屋根構面内への漏水に備えてです。
板金の壁を造り、開口部からの雨漏りを防ぎます。
写真⑩ 写真⑪
写真⑩⑪
板金棟の木下地を打ち付けます。
その後ルーフィングで覆います。
写真⑫ 写真⑬
写真⑫⑬
屋根材を軒先から棟に向かって葺き上げます。
写真⑭ 写真⑮
写真⑭⑮
壁際の仕舞の写真です。
壁際は木下地を打ち付け、板金を被せます。
それにより壁際からの雨漏りを防ぎます。
写真⑯
棟板金の取り付けにかかります。
換気部の開口には専用の部材を取り付けます。
写真⑰
最後に換気孔のついた部材を被せます。
この孔から屋根小屋裏の空気が排出されます。
しかし雨水は侵入しない設計となっております。
写真⑱ 写真⑲ 写真⑳
写真⑱⑲⑳
大屋根の葺替えの完成です。
棟の突起物に見えるのが棟換気です。
美しく葺き上がりました。
写真㉑ 写真㉒
写真㉑
次は下屋根に取り掛かります。
手順は大屋根と同じですが、屋根材を葺き上げていくと壁に突き付きます。
写真㉒
屋根は全てゴムアスファルトルーフィングを張ります。
写真㉓
屋根材を張り上げます。
写真㉔ 写真㉕
写真㉔㉕
下屋根も完成しました。
最後に仕上がった屋根に着いた足跡を拭き取りU様にお引き渡しです。
京都市内は景観条例で細かく区分され、ブルーの屋根を葺ける所は少ないのですが久しぶりに手がけさせていただいて、屋根の色で意匠性がこんなにも変わるものかと改めて感じました。
最後にU様 この度は屋根工事をお任せいただきまして誠にありがとうございました。