施工実績

向日市 K様邸 屋根葺き替え工事

向日市にお住まいのK様より、雨漏りの相談がございました。

調査の結果、パラペット屋根内の箱樋水上部に不備があり、葺き替え工事をさせていただくことになりました。

既存の屋根は三晃式瓦棒葺きで材質はカッパーソフテンというステンレス鋼に銅メッキが施されている鋼板が使用されていました。 現在は製造終了となっておりステンレスの耐久性に銅板の美しさを併せ持つ鋼板ということで

一昔前はよく使用されておりましたが、経年劣化により銅メッキが剝がれてステンレス鋼が露出しだすとあまり見栄えが良くありません。

ただ、基材がステンレス鋼なので耐久性には問題はありませんが、少しずつ敬遠されていったようです。

雨漏りの原因は箱樋にありました。 この屋根のように軒先が外部に露出せずに、建物の内部で納まっている形状をパラペット屋根と呼びます。

パラペット屋根は軒先が見えないため、すっきりとした印象になり店舗住宅やまた境界線ギリギリまで建てた物件によく見受けられます。

ただ、雨水を建物内で処理することになるため 雨漏りのリスクは大きくなります。

箱樋の高さや勾配不足で雨漏りするケースが多く見られます。

また近年、線状降水帯による豪雨やいわゆるゲリラ豪雨など一昔前に比べましても降雨量が格段に増し、昔は大丈夫であった建物も被害に遭うケースも多いです。

他に飛来して来たビニール袋や遊戯ボール等が雨水を排出する落ち口に詰まり、屋根の上がプールになった現場も数多く見てきました

箱樋の高さや、勾配不足を解消するには屋根を嵩上げする必要があり今回工事をさせていただくことになりました。

屋根を捲りますと、薄い発泡スチロール系の断熱材と木毛板が出現しました。

屋根構面を47mm高くする事としました。 35×35角の寸三を垂木流しして12mm構造用合板を張ります。

こうすることで47mmの嵩上げを行う事ができます また断熱効果を得るため、垂木間に30mmのスタイロフォームを挟み込みました。

これだけの寸法を得る事により、箱樋の排水能力が高まり水上の高さも水勾配もしっかり確保できます。これで豪雨に備えるが出来ました。

反対側の屋根も同様に屋根を捲っていきます。 こちら側は軒先の木毛板にまで水が回っていました。

このようなパラペット屋根ではよくあることですが、高さを設けたり箱樋の形状に工夫を加えることで防ぐことができます。

垂木流しの後、断熱材を入れて構造用合板を張った上にゴムアスファルトルーフィングを敷き込みます。

箱樋を新設します。

ガルバリウム鋼板を縦葺きしていきます。緩勾配屋根に適した工法です。

水上、棟部の仕舞いに取り掛かります。 吹き込み防止のエプロン面戸を取付けます。

工事が完了しました。

K様 この度は工事をお任せいただき、誠にありがとうございました。

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